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「神の言葉に身を委ねる」 ルカによる福音書1章26~38節

2023-12-10

 「六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神に遣わされた。」とありま
す。 この天使が祭司ザカリアのもとに現れてから「六か月目」と言いますが、年老いたザカ
リアと妻エリサベトとの間には子どもがいなかったと言う。 そのザカリアに告げられた神のみ
言葉が、「恐れることはない。 ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。 あなたの妻エリ
サベトは男の子を産む。 その子をヨハネと名付けなさい。 既に母の胎にいるときから聖霊
に満たされていて、イスラエルの多くの子らをその神である主のもとに立ち帰らせる。」と告げ
られたのです。 ザカリアは不安に襲われて、「何によって、わたしはそれを知ることができる
のでしょうか。」と、その言葉が目に見える事実となる保証を神に求めたのです。 天使は、「わ
たしは、神の前に立つ者。 あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされ
たのである。 あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる。
時が来れば実現するわたしの言葉を信じなかったからである。」と告げられたのです。 最後の
預言者、イエスの最初の証言者であるバプテスマのヨハネの誕生の次第です。 その「六か月目」
に、エリサベトの親類であったマリアにも同じように告げられるのです。 「おめでとう、恵ま
れた方。」 神の恵みによって選ばれて、神の救いのみ業の大きな務めを果たすことになる恵み
を喜びなさいということです。 当然ながらマリアは、「戸惑い、いったいこの挨拶は何のこと
かと考え込んだ」と言います。 「マリア、恐れることはない。 あなたは神から恵みをいただ
いた。 あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。 その子は偉大
な人になり、いと高き方の子と言われる。」とザカリアと同じように告げられるのです。 マリ
アは、「どうして、そのようなことがありえましょうか。」と、夫がなく子を産むという不可解さ
に戸惑うのです。 この問いに天使は、神の権威をもって語ります。 「聖霊があなたに降り、
いと高き方の力があなたを包む。」 人による誕生ではない、聖霊による誕生である。 神の御
心のままに、神の方法で、神の時をもって働かれる神の御業である。 私たちが測り知ることの
できない神の御業である。 「マリアよ、あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男
の子を身ごもっているではないか。 神にできないことは何一つない。」と言われたのでした。
ザカリアもマリアも神の言葉だけで信じることはできなかった。 ところが、天使はザカリアに、
「あなたはこの事の起こる日まで話すことができなくなる。 時が来れば実現するわたしの言葉
を信じなかったからである。」と告げられた。 ザカリアだけが天使の言葉を信じなかった罰で
あるとは到底思えない。 妻エリサベトが男の子を産んだその後、命じられたように名前をつけ
た時、たちまちザカリアは口が開き、舌がほどけ、神を賛美し始めたと言うのです。 過去だけ
に囚われているところからこれから起ころうとするところへ押し出された時、ザカリアやマリア
のように不安にかられ思い巡らすでしょう。 しかし、神は不思議な業を起こし、それを私たち
が味わうことによって信じる者へと変えようとされる。 神は出来事を起こし、沈黙の時を与え、
「神にできないことは何一つない」ことを味わせてくださるのです。 私たちは、「信じるから
救われるのではなく、救われたから信じる」その過程にあるのかもしれません。 マリアは思い
巡らし、不安の中からひとりで産む覚悟に生きる決断をし、「お言葉どおり、この身に成ります
ように」という祈りになったのです。 ザカリアは自らの子が生まれるまでの間でしたが、マリ
アはイエスの十字架と復活までの一生涯を通して証言をしたのです。



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