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「アブラハムの出発の信仰」 創世記 12章1~7節

2013-02-17

 アブラハムは、カルデアのウルという、チグリス・ユーフラテスという二つの河の下流にある文化的にも栄えた町に住んでいました。 月の神の崇拝の中心地であったようです。 この偶像の町から、アブラハムは召し出されます。 アブラハムの家族は、二つの河を北上して行きます。 ところが、その途中のハランの地で留まり、財産を蓄えるまでに潤ったというのです。 そのハランの地で、アブラハムに神の命令が降ります。 「生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい」という言葉でした。 しかし、この神の命令には、約束が添えられます。 「あなたを大いなる国民にする。 あなたを祝福し、あなたの名を高める。 祝福の源となる。」 アブラハムだけではない、その家族、その子孫をも祝福するという神の約束が添えられたのです。 この神の言葉を聞いて、アブラハムは「主の言葉に従って旅立った」とあります。 アブラハムが75才の時でした。 少し蓄えができるほどに安定した生活を送っていた時、父親の死に直面した時でした。
 神は、今までの生涯を断ち切って、「わたしが示す地」に行きなさいと言われたのです。 アブラハムにとって、「家族、子孫をも祝福する」と言われても、父は亡くなった。 妻のサラは不妊の女で、子供がいなかった。 甥のロトも父を亡くし、身寄りがなかった。 ましてや、約束の地カナンには、神の約束など信じることのないカナン人が、すでに土地を所有し住んでいた。 神の約束を受けるための人も力もない。 また飢饉を経験して、食物が豊富にあるエジプトの生活に目を奪われ約束の地を離れてしまう。 妻を利用する浅はかなはかりごとが明るみになり、エジプトを追われてしまう。 いつまでたっても与えられない子どもを、他の女によって得てしまう。 アブラハムの信仰の旅は、恥ずかしい失敗の連続でありました。 しかし、どんなに失敗を繰り返しても、神はアブラハムに現れて、「わたしはあなたをカルデアのウルから導き出した主である」と語ってくださったのです。 アブラハムは、その神の言葉に従って旅立った。 アブラハムがすぐ神の言葉に従ったから、神が働いたのではない。 神ご自身が、アブラハムに語られた約束を守るためであった。 だから、アブラハムは信じることができた。 アブラハムは、行く所々で、その都度現れてくださった神のために祭壇を築いて、神の御名を呼んだ。 もし、アブラハムがつかの間の安定の中に留まり続けたならば、不妊のまま、不毛のまま、偶像に満ちた中でその生涯を終えたでしょう。 そこから救い出し、特別な神の民とするための神の命令と約束でした。 私たちは、アブラハムのように、偶像に満ちた他の国に宿るように住んでいます。 アブラハムと同じように、福音の中に神の声を聞き、旅立ちました。 様々な試練の時に、神が現れてくださり、その都度繰り返し備えて下さいました。 ここに至るまで神に導かれた生涯の歴史が、アブラハムにも私たちにもあります。 「わたしが示す地」とは、神が召し集めた新しい群れ、イエス・キリストを頭とする真の教会こそ、アブラハムが目指した地なのではないでしょうか。 私たちもまた、アブラハムの子孫です。 



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