秋田バプテスト教会 |公式ホームページ

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「私たちの感謝と献身」   マルコによる福音書12章13~17節  

2013-04-21

 「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」とイエスは言います。 いつしか、後ろの部分が忘れ去られて、「皇帝のものは皇帝に返しなさい」という言葉だけが一人歩きします。 道徳的な戒めに変質してしまっているかもしれません。 このイエスの問いかけの言葉に聴きたいと思います。 当時のユダヤ社会では、支配されている民族としてローマ帝国によって税金が課せられていました。 それを、ユダヤの通貨ではなく、ローマの通貨で納めさせられていたのです。 ユダヤ民族にとっては屈辱です。 この税金の問題を通して、イエスの言葉じりをとらえて陥れようとした人たちが現れました。 「皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか。 適っていないでしょうか。 納めるべきでしょうか。」と尋ねます。 どちらにころんでも、彼らはイエスを陥れる手はずでありました。 イエスは、そのまともでない質問に、冒頭の言葉をもって答えられました。 イエスの生涯は、「時は満ち、神の国は近づいた。 悔い改めて福音を信じなさい」と訴え続けた歩みでした。 イエスが答えられたことは、「神のものは、神に返しなさい」ということです。 聖書は、「初めに、神は天地を創造された」。 そして、「神は、ご自分にかたどって人を創造された」と告白します。 それを神はご覧になって「見よ、それは極めてよかった」と受け入れてくださったのです。 イエスは、あなたがたは神に造られた者である。 悔い改めて神のもとに立ち帰りなさいと言っておられるのです。 すべては、神のものです。 皇帝は、神ではありません。 皇帝が支配していると思われるのは、この世の僅かな時にすぎません。 もはや、まったく新しい神の国が始まっている。 その中にあなたがたは生かされているのです。 だから、皇帝の姿と銘分が刻みつけられているこの世の通貨は、この世に返しなさい。 神のかたちに刻まれたあなたがた自身を、神のもとに返しなさい。 神のものであるあなたがた自身を、神のもとに立ち帰らせなさいとイエスは、答えているのです。 イエスが求めておられることは、自らを神のものとして、神にささげるということでした。 私たちは、神の刻印を押された神のものです。 自分のものではありません。 パウロも言っています。 「あなたがたは自分自身のものではない。 代価を払って買い取られたのです。 だから、自分の体で、神の栄光を表しなさい」と勧めています。 自分自身をささげる。 礼拝のために、お祈りのために私たちに与えられた時間をささげる。 与えられた賜物を精いっぱいささげる。 神の恵みによって豊かに与えられたものから、お返しする。 これこそ、私たちがささげる真の礼拝です。 「神のものは、神に返しなさい。」とは、すべての人に、イエスがその生涯をかけて語り続けられた招きの言葉です。



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