「最初のクリスマス」 マタイ福音書1章18~25,2章1~11 ルカ福音書1章28~38,2章1~20
2012-12-24
マリアは、無名の女性でした。 自分の身に起きた変化は、自分が望んで起こしたものではありません。 マリアは、一切の弁解も釈明を赦されていません。 誰一人として、マリアを弁護する人もいません。 マリアは、戸惑いと悲しみの中に沈黙を守ります。 マリアは、「神のみことば通りに、自分の身に成るように」という、待ち続ける深い祈りをもちました。 ヨセフも、自分の子供の誕生に関わることも、名付ける権利も奪われました。 ヨセフは、自分自身の正しさとマリアへの愛のはざまに立って、マリアの身を守るために密かに離縁しようとします。 このまま行けばマリアには姦淫の罪によって、石打ちの刑が待ち受けているからです。 しかし、神は、その人間としての正しさや人間的な疑いや愛を越えて、「恐れず、マリアを妻として迎えなさい」とヨセフに告げます。 この最初のクリスマスにささげた、マリアとヨセフの神に仕えた痛みを覚えます。 しかし、この二人は、東方から来た学者たちや野原から駆けつけた羊飼いたちから、神の豊かな祝福を知りました。 「恐れることはない」「神がともにおられる」という約束だけに信頼し、沈黙を守った二人に喜びと感謝が与えられたのです。
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