秋田バプテスト教会 |公式ホームページ

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「世界で最初のクリスマス」

2025-12-21

 神さまはこの世の中に隠すかのように、イエスの誕生の出来事をそっと起こしておられます。 当時のユダヤという小さな国の、それもありふれた存在であったヨセフとマリアだけに起こされたのでした。 男の赤ちゃんを「聖霊によって身ごもる」という不可解な理由で起こされる事実を無理やり信じるようにと、突然、天使を用いて神さまは二人に告げるのでした。 マリアは「どうして、そのようなことがありえましょうか」と戸惑う。 ヨセフは、当時の厳しい律法の戒めから婚約期間中に子どもができるとなると、「姦淫の罪」にマリアが問われ死罪になるかもしれない。 ヨセフはマリアをかばうために、「ひそかに縁を切ろうと決心した。」のです。 私たちの目には、マリアをかばうやさしいヨセフの姿に映ります。 しかし、天使は容赦なく語ります。 この出来事は何百年前から預言されていたことが、今や成し遂げられる。 ヨセフには、どのような時にも「神が共におられる」と固く約束し、「恐れず妻マリアを迎え入れなさい」と迫り、マリアには、今過ごしている世界とはかけ離れた神さまの願いが語られ、「神にはできないことは何一つない」と一喝される。 ヨセフはこのままいけばどうなるのだろうかと思い悩んだ末、ひそかにマリアを離縁することを決心し、人々の非難を一人で身に受けたほうが少しでも気が楽になるのではないかと、浅はかな自分の決心でマリアとその胎の子を見捨てるしかない道を選ぼうとする。 天使はそのヨセフに、自分の姿を見つめさせるのです。 ひとり沈黙のうちに、この理不尽な出来事を懸命に身に引き受けていこうとしているマリアを本当に愛しているのは、この自分ではなく神さまなのではないか。 そのような自分本位の決心をしたこの私をも励まし支え、マリアと共に愛してくださっているのは神さまなのではないかと思わされた。 戸惑い、思いめぐらすマリアもまた、「お言葉どおり、この身になりますように」と唯一神さまの約束だけに委ねて立ち上がるのです。 ヨセフもまた、「天使が命じられたように、妻を迎え入れた」のです。 そして、その預言通りイエスが救い主として誕生し、それを知らされ駆け付け最初のクリスマスの礼拝をささげたのが羊飼いでした。 生活を維持するために、律法の戒めを守ることができず野原で野宿していたユダヤ人たちでした。 そして、遠い東方の国の異邦人、神の民ではないとみなされていた博士たちでした。 彼らが遠い国から危険な旅を厭わず馬小屋にまで足を運び、最初のクリスマス礼拝をささげたのです。 すべての人の救い主として、父なる神の願いを果たす働きがここに始まったと聖書は語るのです。 神さまからのプレゼントが赤ちゃんとしてマリアとヨセフに与えられたのです。 胎児は母体である母親に全面的に委ねるしかない弱い存在です。 神の子であるイエスが、私たちと同じように弱い存在としてその生涯を始められた。 そのイエスを受け入れたヨセフとマリアが、神さまの働きに用いられた。 二人は突然、古いものから新しいものへと変えられるよう神さまに強いられたのです。 この神さまの願いは、それを心の内に託された者でしか果たすことができないのです。 世界で最初のクリスマスが、一人ではなく二人の小さな交わりのうえに訪れたのです。 マリアは、ヨセフの支えが必要であった。 ヨセフは、マリアの懸命な姿に神さまのご愛を肌で感じたのです。 私たちの与えられている交わりが大切なのは、一人一人の命に神さまの願いが込められているからです。 各々が神さまの前に立ち、その願いに応えるための交わりであるからです。 その願いに気づかされた者が、はるかに思いを超えた神さまの働きを悟り知ることができるようになるのです。



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