秋田バプテスト教会 |公式ホームページ

キリスト教や聖書、結婚式や葬儀も相談できるキリスト教会です。

「私たちを導くイエスの霊」 使徒言行録16章6~15節 

2016-10-16

 アジアから海を越えてヨーロッパ大陸に初めて福音の宣教が伝わった、その時の聖霊の働きが生き生きと語られています。 エルサレム会議において「救われる為には割礼は必要でないこと」が激論のすえ確認され、パウロたちは意気揚々とアジア州各地を巡り、その中心地エフェソに向かう計画でした。 ところが、「パウロたちがそのアジア州でみ言葉を語ることが禁じられた」と書かれています。 パウロはこのアジア州で宣教するために、シラスと評判の良い弟子テモテを連れていく準備をしたのです。 「救われる為には割礼は必要でないこと」を自ら出張したパウロは、父がギリシャ人であったこのテモテに割礼を受けさせてまで、行く先々のユダヤ人伝道のために周到な準備をしていたのです。 ところが目に見えない聖霊が、アジア州ではみ言葉を語ることを「禁じた」とまで強い言葉で書かれています。 み言葉を語ることだけでなく、彼らの計画通りに進むことが閉ざされたのです。 アジア州での宣教を一旦は断念せざるを得なかったパウロたちは、今度は北上しようとします。 そこでも、「イエスの霊がそれを許さなかった」とあります。 仕方なくパウロ、シラス、テモテ、そしてルカの宣教チームは進路を西に取らざるを得なくなったのです。 自分たちの宣教計画が途中でとん挫し、理由が分からないままに留まらざるを得ない苦しい状況にパウロたちはあったのです。 
 私たちにとって一歩後退、全面撤退と思われるようなことがあります。 じっと我慢しなければならない時があります。そのようなところにこそ、新しい道が開かれます。 むしろ、「そうしてはならない」という聖霊の導きがあることを私たちは知らされます。 パウロは「そこでみ言葉を語ってはならない」という神の声を聞いたのです。 そこに行こうとしたにもかかわらず「そこに行ってはならない」という神の声を「聞く人」であったのです。 重要なことは、自分が思いとどめられた時に神の声を聞くことができるかどうかです。 パウロは二度にもわたって神の声に聞いて従っています。 その時、パウロは一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州にわたって来て、わたしたちを助けてください」としきりに願う「幻」を与えられているのです。 パウロは「神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至ったから」、新しい道へと大胆に進んで行くことができたのです。 もうひとつ重要なことは、パウロが見たこの「幻」がこの宣教チームの中で分かち合われているということです。 ひとりの人に示された「幻」が語られ、それを聞いて互いに祈り、吟味して共通の「幻」として確信したから行動を起こしたのでしょう。 そこに、「すでに心が開かれていた」一人の女性が準備されていました。 「主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。 彼女も家族の者もバプテスマを受けた。 彼女が自分の家を提供して、教会が立ち上がっていった。」と書かれています。 この女性がヨーロッパ最初の信徒です。 この女性の家がヨーロッパ最初のフィリピの教会へと発展して行ったのです。 この宣教の業を推し進めたのは、幻を与え、心を開いてくださったイエスの霊の働きです。 パウロもシラスもテモテもルカも、その働きに用いられたのです。 パウロたちは北に向ってさまよい、西に向ってさまよいました。 私たちの目には、どう見てもパウロの宣教は妨げられたのです。 しかし、このさまよいも挫折もすべて、神のみ手の中にあります。 神が心を開き、扉を開けない限り、私たちの業は進みません。 私たちの計画がどうなるのかが問題なのではありません。 成功においても、失敗においても、神のみ心のために用いられた、神の業であった、すべてはイエスの霊によって導かれていることだと悟り、私たちはそれに委ねるということが大切なのではないでしょうか。



バナー
バナー

お知らせ

過去の記事



〒010-0917
秋田市泉中央3−2−1
TEL/FAX 018-862-5357(教会)
TEL 018-863-4228(幼稚園)
牧師 村上悦二
協力牧師 渡部元