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「恐るべき者は」 マタイによる福音書10章26~31節

2021-05-30

 聖書箇所に出てくる3回の「恐れるな」という言葉と、1回の「恐れなさい」というみ言葉から、イエスの励ましと力とご愛を頂きたいと願います。 イエスは、群衆が「飼い主のいない羊」のように弱り果て、打ちひしがれているのをご覧になって、深く憐れんでおられました。 そして、弟子たちに力をお授けになり、汚れた霊を追い出し、あらゆる病気や患いを癒すために、12人の使徒を選んでこの世に送り出されました。 イエスは彼らに、「この世の人々を恐れてはならない。」 「体は殺しても魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。」と励まします。 イエスご自身が表現されたように、愛する弟子たちをこの世に送り出すのは、「狼の群れに羊を送り込むようなもの」でした。 恐れと不安の中にある弟子たちの状態を十分知り尽くしたうえで、恐れても仕方のない弟子たちに「恐れてはならない」と励ましておられるのです。 その理由は、「1アサリオンで売られている庭の雀の一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない」からだ。 「あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている」からだと言われるのです。 小さな存在の一羽の雀、一本の髪の毛もまた、父なる神のお許しの中にあることだから、あなたがたは「恐れる」理由がないと言っておられるのです。 私たちは何かにつけ、恐れや不安を抱く者です。 人に頼り、神に頼り、支えられてやっとの思いで今ある存在であることを十分知っています。 自分の力で、自分の知恵で、自分の才覚で、今を生きているのではないことを知れば知るほど、神なしでは恐れや不安や心配が起こってくるでしょう。 なればこそ、この恐れと不安と心配を超えた、「わたしがともにいる。 恐れるな。」と言われるお方への祈りと信仰が益々起こされていくのではないでしょうか。 この「恐れるな」という呼びかけには、「この方がおられるのなら、一羽の雀でさえ地に落ちることはない。 一本の髪の毛でさえ忘れ去られることはない。」とイエスが言われるお方こそ、「本当に畏れるべきお方」、魂も体も滅ぼすことができるすべての権威と力をもっておられるお方なのではないでしょうか。 そのお方がこのような小さな存在である「私」のうえにも共にいてくださるという驚きにも似た「畏怖」に導かれるようにとイエスの熱情が込められています。 
 「恐れてはならないもの」と「信頼と感謝と驚きをもって畏れるべきもの」を示して、弟子たちを世に送り出すに際して憐れみと励ましをもって語っておられるのです。 神の業、神のご計画は、私たちにとって予測不能です。 ですから、神を信じることのできない人々には、神の起こされる出来事は「恐怖」でしょう。 しかし、神を信じることのできる人々には、とめどもないものに触れた「驚きと喜びの畏怖」となるでしょう。 イエスは、「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。 わたしは世の終わりまで、いつもあなた方と共にいる。」と約束されています。 パウロがローマに向かって船出した時のことです。 暴風に襲われ、今にも船が難破しようかというその時です。 恐れと不安と心配が渦巻く船の中で、パウロに届いた神の言葉です。 「パウロ、恐れるな。 あなたにはしなければならないことがある。 わたしはそれをあなたに託している。 そのために、一緒に船による航海をしているすべての者をあなたに任せたのだ。」 この呼びかけを受けて、恐れと不安と心配に覆われた船の中の人々に対して語ったパウロの言葉です。 「わたしは神を信じます。 そのとおりになります。 わたしたちは必ずどこかの島に打ち上げられるはずです。 船は失うが、誰一人として命を失う者はない。」 私たちの小さな群れに、おいでになってくださる神を仰いで、「驚きと喜びと感謝の畏怖」の声をご一緒に挙げたいと願います。



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