秋田バプテスト教会 |公式ホームページ

キリスト教や聖書、結婚式や葬儀も相談できるキリスト教会です。

「この世にあるキリスト者」 ヨハネによる福音書17章11~19節

2018-08-19

 イエスがこの世から父なる神のもとへ、今、帰ろうとしているその時に、父なる神に祈っている「大祭司の祈り、とりなしの祈り」と呼ばれている聖書箇所です。 この最後の祈りの中で、この世に残さざるを得ない愛する弟子たち、ご自身のみ言葉に聞いて従ってきた愛する弟子たちのことを、「彼らを、悪い者から守ってください。 彼らを聖なる者としてください。」と、十字架を直前にして父なる神にとりなして祈る「イエスの祈り」です。 11節にイエスは、「聖なる父よ、わたしに与えてくださったみ名によって、彼らを守ってください」と祈ります。 「聖なる父よ」とイエスが呼びかけることは珍しいことです。 「彼らを守ってください。」という理由は、「私たちのように、彼らも一つとなるためです。 わたしの喜びが、彼らの内に満ちあふれるようになるためです。」と言うのです。 弟子たちの外なる状況がいかなるものになったとしても、子なるイエスと父なる神がひとつとなっているように、弟子たちもまた父なる神と一つとなるように。 父との交わりの中でイエスご自身がもっておられる喜びが弟子たちの内からあふれ出るようにととりなして祈っておられるのです。 
 イエスがこの世に遣わされたのは、この神との交わり、内なる喜びを失ってしまっている私たちに回復を与えるためでした。 イエスは「彼らを守ってください」と言いながら、「彼らを世から取り去ることではなく、悪い者から守ってください」と祈るのです。 イエスが私たちに教えられた「主の祈り」を思い起こしてみてください。 「悪より救い出したまえ」とあります。 直訳しますと、「救い出したまえ、我らを、悪い者より」となります。 イエスの言う「悪い者」とは何でしょうか。 外から私たちに迫ってくる苦難や試練というようなものよりも、むしろ、私たちの内に働きかけるものであるように思います。 イエスは、父なる神のもとへ、私たちを取り戻すためにこの世に来られたのです。 「悪い者」とは、父なる神から私たちを引き離そうとするもの、父なる神を隠して見えなくしてしまうもの、父なる神の言葉を聞こえなくする、あるいは疑わせるものでしょう。 それらの力に支配されてしまって、埋もれてしまっている私たちを取り出して、「悪より救い出したまえ」と、十字架にかかるその直前にイエスは、父なる神に愛する弟子たちをとりなして祈ってくださっているのです。 「わたしがこの世に属していないように、彼らもこの世に属していないから、聖なる父よ、わたしに与えてくださった彼らを悪い者から守ってください。 この世に再び取り戻されないように、彼らをこの世に属しない聖なる者としてください」と祈ってくださっているのです。 「聖なる者」とは、神に属する者ということです。 ヨハネによる福音書は「真理によって、聖なる者になる」と言います。 「真理」とは、神のみ言葉です。 この世は、神のみ言葉を拒みました。 イエスを受け入れませんでした。 自分の力により頼んで、神は必要ないと主張しました。 そのような中で、弟子たちはこの神のみ言葉を受け入れた。 神をより頼んだ。 ですから、彼らは聖なる者とされた。 それゆえに、イエスと同じようにこの世からこれから憎まれるだろう。 だから、「聖なる父よ、彼らを悪い者から守ってください。 この神のみ言葉、真理によって、ささげられた者となるように守ってください」と祈っておられるのです。 「真理によってささげられた者となる」ということは、神のみ言葉を受け入れてこの世から取り出されて、救い出されて、この世に属さない者となった者が、再びこの世に遣わされる者となるということです。 神が用意されたこの世の救いの証人となる。 神のみ言葉は確かなものであったと語る「み言葉の証人」となることです。 この世にあって、この世に属さず、この世に生きることが赦されている者となるということです。



バナー
バナー

お知らせ

過去の記事



〒010-0917
秋田市泉中央3−2−1
TEL/FAX 018-862-5357(教会)
TEL 018-863-4228(幼稚園)
牧師 村上悦二
協力牧師 渡部元